この記事は、note「SNS採用ラボ」にも載せています。
「社員を出してください」で止まる
採用のSNSを始めるとき、最初にここで止まる会社があります。
「採用のSNSを始めようとしたら、社員の顔を出すのは嫌だと言われた。顔が出せないなら、何を投稿すればいいのか分からない」
顔を出したくない理由は、人それぞれです。家族に知られたくない、前の職場の人に見られたくない、ネットに残るのが不安、単に恥ずかしい。どれも、もっともな理由です。
顔は出さなくても、採用の投稿はできます。応募を考える人が知りたいのは、顔よりも「ここで働いたら、どんな毎日になるか」だからです。この記事では、顔の代わりに見せるものと、投稿の例、載せる前に確かめることをお伝えします。
顔の代わりに見せる5つ
顔を出さずに、働く様子を伝える方法はいくつもあります。
- 手元:資料を作る手、道具を扱う手、お客様先へ向かう車のハンドル
- 後ろ姿・横顔の影:打ち合わせの机を囲む後ろ姿、窓際で電話する影
- 仕事の道具:毎日使う名刺入れ、ノート、作業着、制服
- 職場の場所:朝の事務所、会議室、休憩スペース、倉庫
- 文字:一日の流れ、よく聞かれる質問への答え、社内の小さな決まり
写真が少なくても、文字の投稿は続けやすい形です。たとえば「営業職の1日」を、時間と出来事だけで並べるだけでも、仕事の中身はかなり伝わります。
5つを順番に回すと、同じような投稿が続くのも防げます。今週は手元、来週は文字、その次は場所、という具合です。
写真は、きれいに撮ろうとしなくてかまいません。スマートフォンで、ふだんの明るさのまま撮った1枚のほうが、職場の空気が伝わります。撮る時間を「毎週月曜の朝礼のあと」のように決めておくと、続けやすくなります。
投稿の例を3つ
具体的には、次のような投稿が作れます。
例1:ある営業担当の1日(文字+手元の写真)
「8:45 朝礼で今日の訪問先を共有/9:30 1件目のお客様へ/12:00 移動中に昼食/15:00 事務所で見積もりづくり/17:30 明日の準備をして退社」
例2:入社3か月目の人が戸惑ったこと(文字だけ)
「最初に戸惑ったのは、見積もりの出し方。先輩の過去の見積もりを10件ほど見せてもらい、型を覚えました」
例3:よく聞かれる質問(文字だけ)
「Q. 未経験でも大丈夫ですか A. 今の営業の半分は、前職が別の仕事です。最初の1か月は先輩に同行します」
例の時刻や数字は、自社の実際の事実に置き換えてください。事実でない数字を書くと、面接で必ず食い違います。
例2のような本人の話は、名前を出さず「入社3か月目の営業担当」とするだけでも十分伝わります。話を聞くときに、どこまで書いてよいかを本人と決めておきます。
載せる前に確かめる2つ:同意と写り込み
本人の同意
顔が写っていなくても、本人が分かることはあります。手元の指輪、特徴のある持ち物、名札、声。社内の人や家族が見れば、誰か分かることも少なくありません。
だから、手元や後ろ姿でも、載せる前に本人の同意を取ってください。「どの写真を、どこに、いつまで載せるか」を見せて、了承をもらいます。断った人に、理由を聞いたり何度も頼んだりはしません。退職した人の写真をどうするかも、先に決めておくと安心です。
写り込み
顔以外にも、写してはいけないものがあります。投稿の前に、写真の隅まで次を確かめます。
- パソコンの画面、ホワイトボード、机の上の書類
- お客様の名前や、お客様先の建物
- 社員の名札、社員証
- 窓の外の景色(場所が分かるもの)
撮る人と、投稿する前に確かめる人を分けると、見落としが減ります。確かめる人は、写真を拡大して、文字が読める所が無いかを一つずつ見ていきます。
やらなくてよいこと
顔を出さない投稿で、無理にやらなくてよいこともあります。
- 顔を隠すために、スタンプやぼかしを何重にも重ねること
- 写真の加工に時間をかけること
- 毎日投稿すること
- 顔を出せる人を探して、特定の人にばかり頼むこと
見る人が知りたいのは、仕事の中身と働く人の様子です。ふだんの写真と短い文字を、週に1本でも続けるほうが伝わります。顔を出してもよいという人が出てきたら、そのときに本人と相談して加えれば十分です。
まとめ
- 応募を考える人が知りたいのは、顔より「ここでの毎日」
- 手元・後ろ姿・道具・場所・文字の5つで、働く様子は伝えられる
- 時刻や数字は、自社の実際の事実に置き換える
- 顔が写っていなくても、載せる前に本人の同意を取る。断った人に無理に頼まない
- 画面・書類・名札など、写り込みを投稿の前に確かめる
