この記事は、note「SNS採用ラボ」にも載せています。
目次
条件を全部入れると、誰も出てこない
スカウトを始めたばかりのころは、こうなりがちです。
「採りたい人の条件を全部入れて探したら、ほとんど誰も出てこない。かといって条件をゆるめると、今度は多すぎて誰に送ればいいか分からない」
原因の多くは、条件の数です。経験、年数、資格、業界、地域、人柄。どれも大事に見えて、並べるうちに10個を超えます。すべてに当てはまる人は、ほとんどいません。
この記事では、探す前に条件を3つに絞る手順と、絞った条件の使い方をお伝えします。
なぜ3つなのか
条件が1つ増えるたびに、当てはまる人は減っていきます。条件が多いと、探す段階で候補が残りません。
一方で、条件が1つや2つだと、候補が多すぎて選べません。誰に声をかけるかを、結局はその場の印象で決めることになります。
3つなら、探す・声をかける・会って確かめる、のそれぞれで使えます。少なすぎず、多すぎない数です。
もう一つの理由は、社内で覚えられることです。採用には、担当者だけでなく、面接に出る社員や代表も関わります。10個の条件は誰も覚えていられませんが、3つなら全員が同じ言葉で話せます。面接のあとで「あの人はどうだったか」を話すときも、3つの条件に戻れば、評価がばらばらになりにくくなります。
3つに絞る4つの手順
手順1:いま活躍している人を1人思い浮かべる
条件を考える前に、社内で活躍している人を1人思い浮かべます。「理想の人」を想像で描くより、実在する人から始めたほうが、条件がぶれません。
思い浮かべる人は、入社して2〜3年ほどの人がおすすめです。ベテランの社員は、入社してから身につけたことが多すぎて、入社した時点の姿が分かりにくいからです。
手順2:その人について、思いつくことを書き出す
経歴、仕事の進め方、得意なこと、周りからの評価。10個でも20個でも構いません。ここではまだ絞りません。
できれば、その人の上司や同僚にも聞きます。本人が当たり前だと思っていることほど、周りから見ると強みだったりします。
手順3:「入社した日から要るか」で分ける
書き出したものを、2つに分けます。
- 入社した日から要るもの(例:法人営業の経験、通える場所に住んでいる)
- 入社してから身につくもの(例:自社の商品の知識、社内の進め方)
入社してから身につくものは、探す条件から外します。それは入社後に教えることです。
手順4:残ったものから3つを選ぶ
残ったものから、次の3つの種類で1つずつ選ぶと、まとまりやすくなります。
- 経験:何をしてきた人か
- 働き方:場所・時間・働く形
- 仕事の姿勢:どう仕事に向き合う人か
例:法人営業を採る場合
ある会社で、既存のお客様を担当する法人営業を採るとします。書き出した15個から、次の3つに絞りました。
- 経験:法人のお客様を担当した経験が2年以上ある
- 働き方:週に数回、都内のお客様を訪ねられる
- 仕事の姿勢:お客様の困りごとを聞いてから提案する
業界の経験、資格、マネジメント経験は外しました。どれもあればうれしいものですが、入社してから身につくか、なくても仕事が始められるものです。
外した条件は、捨てるわけではありません。「あればうれしい」として控えておき、3つに当てはまる人が多すぎたときに、順番を決める材料に使います。
絞った条件の使い方
3つの条件は、探すときだけでなく、そのあとも使います。
- 探す:経験と働き方は、公開されているプロフィールで確かめられます。条件で探して、当てはまる人を残します
- 声をかける:仕事の姿勢は、本人が公開している発信に表れることがあります。見つけた事実を、スカウトの一文目に書きます
- 会って確かめる:発信から読んだことは仮説です。本人を決めつけず、面談で本人の言葉で確かめます
見るのは公開されている情報だけです。連絡を望まないと書いている人には送りません。
3つの条件は、一度決めたら終わりではありません。何人かと会ってみて、「経験はあるのに合わない」「経験は浅いのに話が弾む」といったずれが続いたら、条件を見直す合図です。最初の1か月ほどは、会った人のことを3つの条件に照らして記録しておくと、見直しがしやすくなります。
まとめ
- 条件が10個を超えると、当てはまる人はほとんどいません
- 社内で活躍している人を1人思い浮かべ、思いつくことを書き出します
- 「入社した日から要るか」で分け、入社後に身につくものは外します
- 経験・働き方・仕事の姿勢から1つずつ、3つに絞ります
- 3つの条件は、探す・声をかける・会って確かめる、のそれぞれで使います
