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目次
営業職の採用が難しい、3つの理由
営業職の求人を出しても、応募が少ない。応募が来ても、会いたい人ではない。営業職の採用が難しいと感じる理由は、大きく3つに分けられます。
1. 求人に対して、探している人が少ない
厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2026年8月の営業の職業(パートタイムを除く常用)の有効求人倍率は2.20倍でした。すべての職業を合わせた倍率は1.17倍です。
探している人1人に対して、営業の求人はおよそ2件あることになります。ハローワークを通した求人と求職の数字なので、採用の全体ではありませんが、営業職が取り合いになっていることは分かります。
2. 力のある営業ほど、今の会社で評価されている
成果を出している営業は、今の会社で頼りにされています。不満が少なければ、自分から求人を探す理由もありません。会いたい人ほど、求人の一覧を見に来ないのはこのためです。
こうした人は、転職を急いでいないだけで、良い話なら聞いてみたいと思っていることもあります。求人で待つだけでは、その人に届く道がありません。
3. 「営業」の中身が、会社ごとに違う
「営業経験者を採ったのに、うちの売り方に合わなかった」。営業組織の方から、よく伺うお悩みです。
同じ「営業」でも、新しいお客様を探す仕事と、今のお客様を深く担当する仕事では、毎日の動き方がまったく違います。求人の上では同じ営業に見えるため、入社してから違いが分かります。
「営業経験あり」でなく「売り方」で探す
3つ目の理由は、探し方で減らせます。自社の営業を、次の4つの軸で書き出します。
| 軸 | 例 |
|---|---|
| 誰に売るか | 法人/個人 |
| 新しいお客様か、今のお客様か | 新規の開拓が中心/今のお客様の担当が中心 |
| 1件が決まるまでの長さ | その日に決まる/数か月かかる |
| 何を売るか | 形のある商品/サービスや仕組み |
たとえば「病院や介護施設に、消耗品を定期で届ける。法人・今のお客様が中心・決まるまで数か月・形のある商品」と1行にします。
探すのは、この4つが近い売り方をしてきた人です。業界が違っても、売り方が近ければ、入社してからの毎日を想像しやすくなります。
売り方は、公開されている情報に出る
売り方の手がかりは、本人が公開している情報にあらわれます。
- 経歴 担当していたお客様の種類、新規開拓の部署にいたか
- 仕事の発信 商談の進め方や、お客様との関係づくりについて書いているか
- 公の場 業界の勉強会での登壇や、寄稿の記事
見るのは、本人が仕事や公の場で出している情報だけです。読んだことは仮説として持ち、会ってから確かめます。
スカウトで会うまでの手順
- 自社の売り方を、4つの軸で1行にする
- 同じ売り方の手がかりがある人を探す
- 拾った手がかりを、件名と一文目に書く
- 会うのは、営業の責任者にする
- 面談では、売り方の場面を1つ聞く
4の理由は、営業の毎日をいちばん具体的に話せるのが、現場の責任者だからです。相手も、自分が入ったら何をするのかを、その場で確かめられます。
5では、たとえば次のように聞きます。
- 最後に決まった商談で、最初の連絡から決まるまでに何をしましたか
- 担当していたお客様と、どのくらいの間隔で会っていましたか
答えが自社の売り方と近ければ、面談の先に進みます。違っていても、本人を決めつけず、違いをそのまま伝えて相手に考えてもらいます。
求人とスカウトは、役割を分ける
スカウトを始めても、求人を止める必要はありません。求人は、自分から探している人の受け皿として出しておきます。会いたい人には、スカウトでこちらから会いに行きます。
どちらから来た人も、同じ名簿に入れ、入口の列で分けておきます。数か月たつと、入社後に力を出している人がどちらの入口から来たかが見えてきます。次にどちらへ時間をかけるかは、それを見てから決めます。
まとめ
- 営業職の採用が難しいのは、取り合いになっていること、会いたい人ほど動かないこと、営業の中身が会社ごとに違うことの3つが重なっているからです
- 営業の有効求人倍率は2.20倍、職業全体は1.17倍でした(厚生労働省・2026年8月・パートタイムを除く常用)
- 「営業経験あり」ではなく、誰に・新規か既存か・決まるまでの長さ・何を売るか、の4軸で探します
- 売り方の手がかりは、本人が公開している経歴や仕事の発信に出ます
- 手がかりを件名と一文目に書き、営業の責任者が会い、売り方の場面を1つ聞きます
